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Shinonome Tech Blog

株式会社Shinonomeの技術ブログ
4 min read

技術書執筆備忘録

こんにちは、アドベントカレンダー21日目担当のt-hiroyoshiです。 実は今、ブロックチェーンの技術書を執筆中で最終校正の段階に入っています。今回は、技術書を書く際のステップについてその注意点とともに備忘録を残そうと思います。

こんにちは、アドベントカレンダー21日目担当のt-hiroyoshiです。
実は今、ブロックチェーンの技術書を執筆中で最終校正の段階に入っています。
今回は、技術書を書く際のステップについてその注意点とともに備忘録を残そうと思います。

1. 出版社との面談

今年の6月ごろにとある出版社から連絡があり、面談をしました。執筆と出版にあたって、大々的な契約や書面があるのかなと思っていましたが、面談でやりますと一言言ったらプロジェクトが動き始めました。
担当の方が一名ついてLINE WORKSでやり取りをすることになりました。後日自宅に契約書が一式届き出版物の権利などについて確認をして返送しました。権利周りは結構個別のやりとりがあるのかなと思っていましたが、実際はほぼテンプレ通りで変えるところがなく契約に至りました📇 出版された時献本を何冊にするかなど、書かれているので多めに欲しい人は言っておくと良いかもしれません。

2. タイトルと目次決め

まずは担当の方と、ターゲットとする読者層とタイトルについてすり合わせをすることになりました。今回は先方からお声がかかったのであらかじめ担当さんがターゲットとタイトルの草案を考えてきてくれていました。次にその読者層とタイトルに合わせて、章と節を設計していきます。
今回の出版物は全体で約300ページなので、それに合わせてそれぞれの項目を埋めていきます。スタートから目次決めまで2週間です。意外に長いように見えますが、本業以外の空いた時間で進めるとなると意外に作業時間が取れないことに気が付きます。今回の執筆では、全8章の構成になることになりました。

立てた目次案をもとに、ビジネス的に必要なチェックポイントと合わせて執筆のスケジュールを担当の方と確認します。執筆の速度がわからなかったので担当さんに平均的なスケジュールを作ってもらい、1章を2週間づつで完成させる想定で予定を組みました。スケジュール上は、11月中に全ての原稿が脱稿する予定ですね...

3. 執筆・イラスト草案作成

さていよいよ原稿の執筆が始まります。まずは節ごとに文章を書いていきます。基本的に文章はワードファイルに記載していきます。ブロックチェーン自体は、講義でもう何年も教えているので割と困ることなくスラスラかけました。ただ暗号学など学術的な記述が必要になる際には、きちんとした論文から引用したり内容を精査する必要があります。1970, 80年代の計算科学の始祖的な論文をいくつかの論文をしっかり読みました。この辺の論文は、普通に生活していたら読む機会がなかったので良い機会にはなりました。またそう言った関係から、原稿の執筆はある程度まとまった時間で集中してやる必要があるため、なかなか見立て通りに執筆が進まずスケジュールは常にギリギリかちょっとオーバーする感じでした。担当さんから"原稿まだですか?"をひたすらLINEされていました...。イラストは手描きレベルのものを入れておくと編集さんがきちんとしたイラストにしてくれました。
結果的に、スケジュールは1ヶ月伸び脱稿しました。

4. 引用・参考文献整

原稿を書くにあたって、参考にした文献や論文などを引用や参考文献として巻末に記載します。原稿執筆中に都度メモをしておかなかったので、どこを参考にしたのか忘れてしまい結構大変な思いをしました。参考文献は最後にまとめて書くのではなくて、同時平行で書いていくことをお勧めします。

5. 校正、入稿

実際に出版される本のような表紙、挿絵やイラストが反映されたものが担当さんから渡されます。細かい文末の調整や文体の修正をしていきます。ここまで来るとただのワードファイルだった文章がしっかりとページ分けされ製本直前まで来ているので本を書いている!という実感が出てきます。
これが完了すると、あとは印刷を待つだけ!

まとめ

週末と平日の夜が結構潰れましたが、20代で本を書くというチェックポイントを達成することができました。

明日の担当は、ko_chaくんです!